自律性

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屋内・地下などの非GPS環境下においての自律性保持は非常に大きな課題です。

テクノロジーやコンピューティング分野における自律性は人間の自律神経系に基づき、自己構成・自己最適化・自己修復・自己防衛といった特性を基礎としています。
自己構成特性とは、システムが大きく変化する環境に適応する能力があることを意味します。
自己最適化特性によって、システムを最大限利用できるようにシステム自身がリソースや負荷バランスを調整できるようになります。
自己修復特性とは、障害を発見・診断し、その予防を行う能力です。
自己防衛特性によって攻撃の予測、検知、識別、および防衛をすることができます。
こういった特性を基に考えると、自律性を持つといえる無人システムは、例えあるにしてもごく少数でしょう。
その中でもロボティクスセンターの目指す自律性は、無人システムがボタン操作を必要とせず、かつ次の自律特性を持つことを最低要件としています。

ミッションの計画・実行

独立して飛行できるだけでなく、リアルタイムでミッションを計画・実行する能力。
オペレータが無人機に対して、“ポイントAからポイントBへ移動”といった大まかなミッションを指示するだけで指示を完遂できなければなりません。
無人システム自体が航行における細かな内容をすべて担当します。

リアルタイム状況認識

リアルタイムで3D環境を感知、認識する無人システムの能力。
経路に障害物がある時に無人システムがリアルタイムでその障害物を感知し、それに合わせて飛行プラン再作成します。
人間のオペレータによる介入も、経路が遮断されているという新たな情報提供も必要もありません。

全インテリジェンス搭載

無人システムの計算要件は全て機体に搭載されていなければなりません。
エッジやクラウドコンピューティングでデータを処理する必要はありません。
※次の項目も参照してください。

インフラ不要

無人システムでミッションを実行するにあたり、ネットワークや無線インフラは必要ありません。

マルチロボットインテリジェンス

インテリジェントなソフトウェアアーキテクチャを備えている必要があります。それにより、単独のロボットでは完遂できないような大規模ミッションにおいて、複数の無人システムが共同して、もしくは独立して動くことが可能になります。

マルチスペクトルセンサーのデータ統合

自律神経系が5つの感覚を使いこなすように、無人システムも環境を認識するためにLiDAR(ライダー)・IMU・カメラなど複数のセンサーを利用する必要があります。
その内の1つのセンサーが機能しなくなるとシステムの能力は低下しますが、動作不能になることはありません。